今日の読書
感想➕粗筋
恋は恋なんだけど、どーにもならないような、どん詰まりのような、密かに葛藤と戦う恋する人々のお話。
7人の人気作家さんによる短編集。
《最悪よりは平凡》島本理生さん
無神経な両親のせいで、魔美と名付けられ、この名前と、体型のせいで周りの意地悪い評判と闘い、金銭的に自分に寄りかかってくる家族にもうんざりの主人公。
☜こんな母親だと殺意湧くだろなぁ。
《深夜のスパチュラ》綿矢りささん
初めての手作りチョコレートに挑戦する主人公。
チョコレート🍫の買い出しのところから貧血を起こすほど疲れてしまうが。
☜いや、この作品思いっきり笑ったわぁ。涙ぐましい女の子の気持ちも分かるけど最後のオチ?も良かった!素敵な兄貴だね!!
《フェイクファー》波木 銅さん
大学時代に着ぐるみを自分で作って楽しむと言うサークルに入った主人公。今は普通に会社員をしている。
少し憧れていた同級生の子からある日電話が。当時の仲間が自殺したとの知らせだった。
☜うんうん。着ぐるみを来て現実から癒されたかったのも分かるし、そこからきっちり飛び立って前を向いたのも分かる気がするな~。
《カーマンライン》一穂ミチさん
アメリカと日本に分かれて暮らすことになってしまった一卵性双子のケンとアサミ。
日本で再会した二人。
互いの気持ちに気付いて二人だけで遠いところに行こうとするが・・・
☜う~ん、このタイトルが上手い!どんな意味か調べたよね。宇宙空間と地球の大気圏の境目だって。
《道具屋筋の旅立ち》遠田潤子さん
体重はもちろん、服装や口紅の色まで決めて支配してくる彼。自分をずっと苦しめ続けた母の美しさと異常さ。
そして彼にはある秘密が。
☜病んでる病んでる、みんな病んでる~~
《無事に、行きなさい》桜木紫乃
素敵なデザイナーの彼女と、地方有名店のシェフ。彼はいつしか彼女の中で自分が砕けるように感じ始め・・・
☜才能ある同志って中々難しいのか?
《海鳴り遠くに》窪 美澄さん
夫を急病で亡くした主人公。姑にも責められ、今は海辺の別荘で一人で暮らしている。
ある日、隣人の女性がやってきて・・・
☜内容的には女性同士の恋愛なんだけど、一つ一つの表現が好きだな~と思った。
顔見知りに会った時、“私はそっと自分のまわりに結界を張り、飛び越してくるな、と心の中で願う”とかね。
どの話もそれぞれうーん🧐ってなったけど、やっぱり恋は永遠の謎・・・って感想。