今日の読書

 

 

感想:それぞれ楽しかったです。食べたくなった文中の食べ物と軽くネタばれを。。
 

《福袋》出汁の味

出戻りの姉の大飯ぐらいの癖を武器に一儲けして、自分の女関係に利用しようとする不届きものの弟の話。姉は結果的には姫の毒味役に抜擢、弟は妻にも愛人にも店番にも見捨てられると言う小気味良い話。

 

《びっくり水》小豆菓子

孔子の「厩の火事」をモチーフに、家宝の茶碗を割って、腕が立つのに働かない父の真意を汲む。ある家族の絆の話?と思う。

 

《猪鍋》猪鍋

代替わりしたら急に客足が伸びた猪鍋屋の話。秘伝のダシに秘密があったが、危ないものは美味いという話。

 

《桜ほろほろ》みたらし団子とお茶

お嬢様だったのに、武家屋敷に行儀見習いに出たら、縁あってそのまま奉公人として40年も働いた主人公は、故郷に戻って、幼馴染や優しい人達に囲まれながら、茶店屋を開き、第二の人生を歩んで行く話。

 

《糸吉の恋》菜の花尽くし

主人公が一目惚れした女の子の真実を探る。女の子の言ってることは嘘なのか?真実なのか?女の子と出会った菜の花畑に秘密がありそう。真実だけが正義じゃ無い・・的な、おとな達の優しさが溢れた話。

 

最初の福袋が最後に胸がすっとして良かったって感想。全体的に読みやすかったですね。