la vie est belle
毎年 12月に 入ると
山形から 贈っていただいている
ラ・フランス。
親類が、長年 住んでいて
幼少の 頃に、一度だけ
訪れたことが ある。
夏 には
瑞々しく、艶の ある
さくらんぼ を
贈ってくださって ・・・
この 2つの 果物 を
こうして、いただく度
あるいは
何処かで 見かける 度 ・・・
そして
味わえる 一瞬 一瞬 に ・・・
幼い頃に 見た
山形の 或る町が
陽光に 照らされて
少しずつ
雪解けていく 景色 と ・・・
その ご一家の
透けるような 白い肌
それから
どことなく
俗世から 一歩、
距離を 置いたような ・・・
悠然とした 風情 を
想い 起こし ・・・
自ずと 安堵する。
其の地に 住む
彼らへの 想いと 同様に
私は
日本 の
ラ・フランス が 好き。
ラ・フランス は
洋梨 にして、洋梨に あらず ・・・
フランス発祥、では あるけれど
もはや、この 品種は
フランスでは 栽培されていない。
それは
フランスへの 郷愁を
表すものでは なく ・・・
この、日本の 地 にて
日本人の 手 によって
繊細に 育てられ ・・・
この 国 で
味わうことの 出来る
純正
日本 の 果物
なのだ。
かつて
南フランスの
或る 大学都市に 住んでいた頃
casino という
大型スーパーに 行くと ・・・
poire 洋梨の 隣に
" NASHI " と大文字で 表示された
日本産の 丸い形をした 梨が
販売されていた時が、あった。
私は
日本の 梨、ならではの
あの、シャキッとした 歯触りと 食感
水分を たっぷり含んだ 瑞々しさ が
数有る 果物の中で
最も、好き なので
・・・こんな 異国の 田舎町で
大好きな 日本の梨に、出会えた!
・・・と、嬉しさ 一杯に
すぐさま 手に取って
買い物かごに
入れようと したところ ・・・・・・
明らかに、熟し過ぎた
柔らか過ぎる、感触 ・・・
・・・きっと、洋梨と 同じように
日本の梨も よく熟して 食べるもの、と
フランス人の方々は 捉えて
こんな 状態で
売られて いるのだろうな ・・・
・・・と、理解しつつ
やはり
何とも 残念な 気分に なり ・・・
結局、その NASHI は
そっと
陳列棚へ 戻すことに ・・・
翻って
ラ・フランスは
豊水のような 日本の梨 と
紅玉のような 日本の林檎 の
豊かな 味わいが
なめらかに
融け合った ような ・・・
他の果物には ない
味わい 深い
魅力 を 感じる。
ただ
美味しさを 堪能する
頃合い が
一筋縄には 行かず ・・・
なかなか
手強い 果物
かもしれない・・・
フランス産 洋梨 のように
いささか
熟し過ぎを 目安にすると
甘さが 過ぎて
爽やかさ が
損なわれる ような ・・・
かといって
日本産 梨の
例えば、二十一世紀の ように
まだ 新鮮な 硬い状態を
目安に すると
味も 食感 も
ぼんやりしたもの に
感じられ ・・・
・・・ そんな具合 に
日本の ラ・フランス に
あれこれ 向き合い ・・・
贈ってくださった方の ことを
感謝と 共に
想い 浮かべながら ・・・
この、愛おしい 果物 の
「最も 美味しい 瞬間」 を
今日 こそは ・・・
と、味覚で 確かめてみる。
真冬の 只中
温かい 室内で 過ごす ・・・
楽しく
心 穏やかな ・・・
旬の ひととき。
la vie est belle


