これは、とある一匹の
…黒い猫のお話…。
黒猫は歩く
小さな足で遠い道を
この先に要るかも解らず
ただ、ただ前に進むだけ
黒猫は思う
本当にあの子に
また会えるのだろうか
黒い猫は小さな思い出と共に
また、歩き出す
「クロ…。」
「ねぇ、クロ…
あたしね、クロが大好きだよ
ずっと一緒に居たいね」
あぁ、懐かしい記憶だ
僕の大切なあの子…
「クロ、帰ったら
何して遊ぼうか♪?」
うん、いっぱい遊びたい
「本当に、クロは可愛いね
クロ。大好きだよ側に居てね」
僕もだよ。
大好きだったあの子
ごめんね、ごめんね…
僕が死んじゃったから
一人にさせちゃった
…ごめんね…
黒猫は呟く
もう一度あの子に会いたい
生まれ変わったけれど
それでも会いたいと願う
小さな夢に
もう空は暗くなっていた
ただ、家の光が輝く
それでも黒猫は歩く
あの町へ、あの子の元へ
…足が痛み…体が痛み…
もう一度会いたいから
諦めず、前に進む
もう、どれだけ歩いただろう
疲れつきた体に
雨が槍の様に降りかかる
もう一度、あの子に
黒猫は願う
顔をあげ空を見る
「君は、迷子なの…?」
いつの間にか
雨は勝手に止んでいた
空は青く清んでいる
あぁー…。やっと会えた…
「にゃー…」
一匹の黒い猫は
静かに少女の胸に踞り
ー 静かに眠るのでした ー
黒猫を飼いたい願いから
生まれた小説ww
あ、黒猫の最後は
貴方の想像にお任せします♪