こんにちは、トンボです。

最近熱くなってきましたね。そんなときは海のでる映画が見たいです。

そこで、今回は湯浅政明監督作品の
『夜明け告げるルーのうた』
レビューをしていきたいと思います。


引用:https://eiga.com/movie/86345/

スタッフ

監督
湯浅政明
脚本
吉田玲子
湯浅政明
製作
清水賢治
大田圭二

キャスト(声の出演)

谷花音 :ルー
下田翔大:カイ
寿美菜子:遊歩
斉藤壮馬:国夫
篠原信一:ルーのパパ


あらすじ

寂れた港町である日無町に住む中学3年生の
カイは、周囲の人に壁を作りがちな内気な少年だった。
ある日、趣味である音楽をきっかけに
クラスメイトの遊歩と国夫からバンド
セイレーン」の活動に誘われる。
バンドの練習中に不思議な歌声を聞いたカイ
は、ルーという名前の人魚の少女に出会う。
次第にルーと心を通わせていくカイであったが、
日無町には昔から「人魚は災いをもたらす」という伝説があった…。




湯浅政明監督の長編アニメーション作品で、
アヌシー国際アニメーション映画祭
長編部門クリスタル賞(最高賞)を受賞した作品です。
アヌシー国際アニメーション映画祭は、
アニメーション映画祭としては
世界で最も長い歴史を持つ国際映画祭で、
日本人の受賞は1995年の高畑勲監督の
『平成狸合戦ぽんぽこ』
以来だそうです。






感想(ネタバレあり)




・湯浅監督が贈る 少年と人魚の物語

今作も、湯浅政明監督のセンスが発揮されていました。
湯浅監督といえば、『クレヨンしんちゃん
ちびまる子ちゃん』『四畳半神話大系
DEVILMAN crybaby』などを手掛け、
アーティスティックな映像表現や個性的な世界観を生み出し、
アニメーション界の天才と呼ばれる監督です。


引用:https://eiga.com/movie/41044/
湯浅監督の長編アニメデビュー作
『マインド・ゲーム』

『夜明け告げるルーのうた』は今までの
湯浅監督作品と比べると、
癖が強くなくとても見やすい作品でした。

今作では、フラッシュアニメーションという技法を用いて
自由な映像表現を追求していました。
絵本のような優しいタッチの作画や、ルーの操る自由自在な水の動きなど
見ていてとても楽しかったです。


引用:https://eiga.com/movie/86345/gallery/3/

引用:https://eiga.com/movie/86345/gallery/5/


6月21日には、劇場アニメ
きみと、波にのれたら』の公開を控えていて、
また、NHK総合テレビで
映像研には手を出すな!』のアニメ化が
決定したそうで今後の活躍がとても楽しみな監督です。








・ルーとカイのふれあい

感情をあまり表に出さず心を閉ざしていた
カイが、ルーと接していくうちにだんだんと
笑顔を取り戻していく様子は、見ていて心が温かくなりました。
ルーのキャラクターも可愛らしく、ずっと見ていたくなりますね。
あと、わん魚が可愛い。
ただ見ていて思ったのが、どうしても
崖の上の●ニョ」感が否めないなと思いましたw
特に、カイとルーが水中に潜って
船の丸窓から顔をのぞかせるシーンは
まんま●ニョでした。
ルーのパパも「パンダコ●ンダ」のパパンダに似ていて、
湯浅監督の宮崎駿監督リスペクトでしょうか。
実際、「パンダコ●ンダ」は意識されたそうですが。


引用:https://eiga.com/movie/86345/


・軽快でポップな音楽

なんといっても斉藤和義の「歌うたいのバラッド」が良かったです。
歌詞の内容が作中でのカイの思いを代弁しているようで、最後のクライマックスシーンで
カイがギター片手に熱唱するシーンはとても印象的でした。
ただ、急に曲に合わせて踊りだすシーンがあったのは少しびっくりしましたがw
なんかノリが外国のアニメっぽいですね。


・ストーリーが後半失速気味

映像も音楽も素晴らしかったのですが、
ストーリーが前半は良かったのですが
後半はちょっと詰め込みすぎかなと思いました。
劇中でルーのパパが自分を犠牲にしながら
ルーを助けるシーンがあり、
父親が身を挺して娘を助けるのは
確かに感動するのですが、
ルーとルーのパパの関係性があまり描かれてなかったので
見ていてもあまり心は動かされませんでした。
パパのシーンを描くのなら、
代わりにカイとルーの関係をもっと掘り下げても良かったんじゃないかと思います。
あと、タコ婆のくだりも必要なのかなと感じました。



まとめ

音楽がポップで映像が美しく、ストーリーではなく
映像や雰囲気を楽しみたいという人に
オススメです。
個人的には●ニョより面白かったです。