母に私の娘と姉の娘を比較するのを辞めて欲しいと言った返答は、ニヤニヤしながら「何ムキになってるの?」だった。

私は、そのとき一瞬時が止まったように感じた。目の前の母が、よく知っている人なのに話の通じない外国人のような気分。

私は理解してもらわないといけないと、1番辛かった思い出、延長保育のお迎えのことを話した。いつも私のお迎えは園で最後だったこと。それよりも辛かったのは、私よりも先にいつも姉から迎えに行っていたこと。

「だって、お姉ちゃんの保育園の方が家から遠かったから」母は顔色一つ変えずそう言った。

私が、「たまには私を先に迎えに来てくれても良かったんじゃないか」と泣きながら言ったときには、

「あんたは何を言わせたいの!親が子どもに謝る必要なんかないんだ!」と母は声を荒げた。

その言葉を聞いた私は、これ以上話し合っても仕方がないと実感し、肩から力が抜けて話し合う気力もなくなっていた。