私たちは皆ゴーゴリの外
套の中から生まれた~と
ドフトエスキーが言ってか
ら久しい時が流れた
ゴーゴリの作品では 現
実の言葉の鼓動が 脈
打っている ロシア人は
皆ゴーゴリの親戚だそう
だ
「愛すればこそ 愛すれ
ばこそです何時でもひざ
まついて お話を乞いま
すから そんなことかまい
ません この腕に 貴女
を抱きしめたら どんなに
幸福でしょう 僕は常に
心を焦がしているんです
自分の運命が何である
のか 生か 死か 僕は
それを知りたいんです
僕は貴女に恋をしてし
まったんです 僕の命は
生か 死す瀬戸際に立っ
ています もしも 貴女が
変わらぬ愛に報いてくだ
さるのなら さあ結婚して
下さい この胸を 恋の炎
で焦がしつつ 貴女の手
を求めます」
~如何に世の掟が 咎め
ようとも~カラムジン
何事も長続きしないのは
世のならい どんな喜び
でも 次の瞬間には もう
それほどではなくなり 更
にその次には 一層気が
抜けて やがて何時とも
無しに それは丁度小石
が 水に落ちて出来た波
紋が ついには元の滑ら
かな水面に返るのと同じ
である 普段の心持ちに
還ってしまう
ロシア人は弱くて が力
強い 貧しくて 然もはか
り知れぬ程ゆたかな心を
持つ その心には いつ
の世にも 虐げられた者
の味方をする美しい気持
ちが宿っている
~あまりに おかしくない
ように あまりに利口ぶら
ないように ちょとした
つまらぬ話 女の喜びそ
うな~