日本銀行が8日発表した昨年12月の「生活意識に関するアンケート調査」によると、1年前より暮らしに「ゆとりがなくなってきた」と答えた人の割合は3四半期(9カ月)連続で増え、51・1%に悪化した。2011年12月以来、約3年ぶりの高水準だった。
 日銀が3カ月に1回、全国の20歳以上の4千人に調査し、今回は2271人が答えた。
 支出が1年前より「増えた」のは47・1%で前回調査の時点の9月より3・5ポイント増えた。物価(消費増税の影響を除く)が「上がった」は0・9ポイント減ったが、79・5%と多かった。物価上昇で苦しい家計の状況がうかがえる。1年後の物価は80・8%が「上がる」と考え、上昇幅の予想平均値は4・8%だった。
 一方、「ゆとりが出てきた」は3・9%。そのうち、「給与や事業などの収入が増えた」が6・8ポイント増の67・0%、「不動産・株式などの資産の価格が上がった」が4・2%増の18・2%だった。一部には「景気回復」の恩恵が及んでいるようだ。