小生が二年間一緒に住んでたK君との話です…










当時のK君は、日本橋の某有名洋食屋でバイトをしてたのですが…













そこに、我々より一回り程年上のOさんが、バイトで働いてました…












聞く所によると、Oさんはボディビルで賞を取った事があるらしい…












Oさんに興味を持った小生は…













「一度Oさんに会ってみたいな」














と、K君にお願いしました…















そしてスケジュールを合わせてくれたOさんは、我々の住むアパートに来てくれたのです…












そこで見たOさんの上半身は、まさに芸術でした…















そして、小生の体を見たOさんが…














「ものすごく質の良い筋肉をしてますね」と…













いや~、ブルース・リーみたいな体をしてる人に、お世辞とは言えそんな事を言われ…














どんな大木でも、登っちゃいます~














てな感じの小生は、気がついたら、Oさんのファンになってました…

(#^.^#)















Oさんと言う人…、とにかく腰が低いんです…













年下の我々が、申し訳なく思う位、常に敬語で腰が低いんです…















アルコールに弱いので、お酒は一滴も飲めず、いつもオレンジジュースを飲みながら、静かに語るんですよ…













趣味を聞いたら、カラオケで…













何と自宅に、本格的なカラオケ機材を入れ、壁も防音にしてるとか…














そして歌う曲は、美空ひばりの「乱れ髪」…














渋い…渋過ぎる…













しかも、原曲のキーを、ファルセットで歌っちゃうんです…













スゴイ人です…












そんなOさんに事件が起きました…












いつもの様にK君と仕事をしてた時…













以前から横柄な態度を取ってた若い社員がいたんですが…














その社員は、腰の低いOさんを小突いたり、他のバイトの人達に嫌がらせをしてまして…













とうとう、あの腰の低いOさんが切れたのです…













その場にいなかった小生は、後からK君に聞いたのですが…












いきなり相手の胸倉を掴み一言…














「遊びは此処までにしような。坊ちゃん!」














その時のOさんは、別人に見えたとK君は後から話してました…















その日、一緒に帰ったK君にOさんは…













「今日は恥ずかしい所を見せてしまって済みませんでした」












Oさんの以外な一面を見たK君に…












「実は、昔…。暴力団にいた事があって…」













Oさんは、若気の至りだったと反省して、アルバイトから始めて、いつか自分の店を持つ夢を現実にしようと頑張ってたのです…














その矢先の事だったのですが…













その一件をきっかけに、バイト先の店を辞め、それまで貯めてたお金で、移動弁当屋を始めたのです…












どんなに苦しくても弱音を吐かなかったOさんですが…













たった一人だけ、自分の弱さを見せてた人がいました…














Hさんと言う一人の女性にだけは、全てを晒して支え合ってたのです…















Hさんは、決して派手な人ではないのですが、とても穏やかな方で、Oさんの心の傷を癒してくれる様な女性でした…

















程なく結婚した二人は、ものすごく照れた顔をして、満面の笑みを浮かべながら…















「ありがとう」
















と、言ってたのが印象に残ってます…














今、都心では、移動弁当屋の営業は厳しい時代です…















でも、あの二人なら、どんな困難も乗り越え、幸せに生きて行けると信じてます…