私は「いつも涼しそうな顔をしてるね」と言われるくらい、人よりも暑さに強く、夏が大好き。とはいえ最近の猛暑は異常だなとは思いますけどね。それでも夏になるとテンションが上がります。
そして私にとって夏は読書の季節でもあり、社会人になってからは長い夏休みなんて取れないのに、なぜか条件反射のように長い小説を読みたくなったりします。プルーストの『失われた時を求めて』とかロレンス・ダレルの「アレキサンドリア四重奏」や「アヴィニョン五重奏」とか。実際にはそんな時間はないので、実行には移されませんが😁。ニール・スティーヴンスンの「クリプトノミコン」シリーズ全 4 巻も読んでみたいんだけど、挫折しそうな気がして、手を出せないのよね。数学ダメダメの私に暗号の話は・・・😅。
夏は特別な季節なのか、タイトルに「夏」が付いた小説作品も沢山あるし(ハインライン『夏への扉』とか池澤夏樹『夏の朝の成層圏』とか)、私と同じように夏になると本を読みたくなる人もいるようで、ネットを見ると「夏のオススメ小説」みたいな記事もいっぱい出て来ます。麦茶を傍らにゴロ寝で読書もいいものですよ😊。
夏を感じる小説は多くありますが、中でも私のお気に入りを挙げてみます(「極私的偏愛文学」で挙げた作品が多く含まれています)。
まずはレイ・ブラッドベリの『たんぽぽのお酒』。ダグラス少年に限らず、12 歳の夏は永遠ではないでしょうか? ブラッドベリはまさに SF ファンタジー界の詩人ですね。
そのブラッドベリに憧れて作家になったロバート・R・マキャモンの『少年時代』は、作品の舞台は春夏秋冬オールシーズンなのですが、なぜか夏を感じさせます。マキャモンに関しては、私は思春期・青春期を描いた作品が好きで、『ミステリー・ウォーク』も良かったな。
トルーマン・カポーティの『遠い声 遠い部屋』もやはり夏の小説でしょうね。アメリカ南部の迷宮に入り込んだような読書体験をぜひお試しあれ。
江國香織の『すいかの匂い』はタイトル通りの夏の短篇集ですね。巻頭作品がややショッキングですが、それ以外は心に泌み入る佳品の集成だと思います。
これは児童文学に分類されると思うのですが、斎藤洋の『遠く不思議な夏』はさりげない作品ながら、懐かしい気持ちになる物語。昭和三十年代が舞台です。
コレットの『青い麦』は晩夏の物語。“秘密の匂う文章”と言われたコレットの筆致で描かれた「少年のひと夏の経験」は繊細で美しい。
ファン・ラモス・ヒメネスの『プラテーロとぼく』も夏にふさわしいでしょう。詩人とロバのプラテーロとの交感が南欧の美しい風景の中に描かれています。
今年は八月になってようやく梅雨が明け、もうお盆も過ぎて、夏休みも終わりに近いので、タイムリーな記事にはなりませんでしたが、夏の読書の参考になさってみてください。