ちょっといい話と書いたのだが、人によっては、「そんなの当たり前じゃん」と思われるか
もしれない。
夕方、僕は友人の家に向かって車を走らせていた。
正直、焦っていた。
朝、降った雪が積もっていた。
僕の住んでいる地方ではここまで積もるのは珍しく、8年ぶりの積雪量を記録していた。
その友人の家には、いつも高速道路を使って行くのだが、その高速道路が雪のために通行止
めになっていたのだ。
道路は、クリスマスでどこかのイベント会場へ向かったりする車で渋滞。
やばいー、約束の時間に間に合わねーって感じだ。
その時、どこからか救急車のサイレンが聞こえてきた。
どっちから来る?
自分は、車の窓を開けてサイレンの方向を確認した。
サイレンの主は、後方からだった。
やがて赤いランプが見え隠れしながら後方の渋滞の列に追いつこうとしていた。
その時、さぁーーーーっと 渋滞している車たちが、左側車線の車は左側へ、右側車線の車
は右側へ、それぞれが移動したのだ。 それが、波のようだった。
みんなハザードランプを炊いて、さも、救急車にどうぞと言っているかのようだった。
いや、どうぞと言っていた。
救急車は、車線の真ん中を走って行った。
救急車は、緊急の人を乗せている。
命を左右する1分1秒を争っていると思うのだ。
だから、当たり前のことなんだけど、その場に居たドライバーの一人としては、なんだか誇
らしい気分だった。
ほっこりした。
