ユニークな作家さんをみつけた。
名前はマルセロ・アレハンドロ・ニイカド Marcelo Alejandro Niikado
国籍はアルゼンチン、沖縄をルーツに持つ日系3世、ブエノスアイレス出身。
アルゼンチンからアジアを経由し来日して8年。
現在は働きながら創作活動をコツコツと継続し、不定期に個展開催。
初めて彼の作品を見たのは2023年。
福岡県北九州市門司区の小さなカフェギャラリー。
草花といきものが描かれていて、菱田春草風、日本画風なのだけれど、
どこか異国情緒の漂う不思議な魅力のある作品たち。
一見、描かれている生き物や草花に注目してしまいがちだが細部に
作家独自のユニークな視点を見ることができて興味を惹かれた。
まるで水を飲んでいるかのように猫が水面に口をつけ、その水面からは
鯉が口をつきだし、くちづけをしている。
タイトルは「でる鯉(恋)は打たれない」
ダジャレチックなのに作品の真面目なタッチとのギャップがなんともいえない。
是非作品をみてほしい。
https://marceloniikado.com/mr-mate-the-cat-in-shunso-world-and-other-spots/
日本語が母国語ではない作家の頭の中で構成される、聴こえてくる日本語の音を
組み合わせて、遊んでいる感覚。私にはその組み合わせが構成されていく頭の回路が
少し理解できる気がしてニンマリと笑ってしまう。
ところ狭しと並ぶ その他の作品にもそれぞれの視点で作られた「ことば」が
作品のタイトルになっていた。 タイトルによっては考えさせられるようなものも
あったりして、実は見えていないもっと多くのことが画に込められているのでは?とも感じた。
描かれている「猫」を自身のメタファーと示唆していて興味深い。
次回の個展で実物をみる機会を楽しみにしておこう。