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までアップします。



店に着くと
裏口から通されるVIPルーム


ほかにも呼ばれた女の子に
知らない男の人達






薄暗くて妖しい雰囲気のこの部屋‥‥


早く帰りたくてたまらなかった。



クルミさんはいつの間にか
連れの彼じゃない別の男の人と
どこかに消えちゃうし‥‥。


私はひたすら目の前に置かれた
怪しく光るカクテルを口に運ぶ‥‥


誰も知り合いのいないこの空間は
私には地獄だ。



松浦さん『ユゥーリちゃん?飲んでるー?』



『へっ?!あ‥‥はい。』


松浦さん『今日ね、あいつの誕生日なの。』


『あいつ?』


松浦さん『隆二。連れの男。』


『あ‥‥隆二さんっておっしゃるんですね。』



松浦さん『今からケーキくるよ?』


『‥‥今からですか?』


松浦さん『そ。メンバーが持ってくるって。』



『へぇ‥』



メンバー?




そんな話をしながら

私の体に触れる松浦さんの手の動きの
ひとつひとつが

どうしても受け入れられなくて



嫌な動悸に支配されてく。。



ほどなくして

暗闇で始まる誕生日パーティーなる
バカ騒ぎ‥


誰が何なのかわからないほど

お酒も入った若い男女が
体を密着させたり

騒々しい音楽が流れたり


私には理解できない状況が
続いた。


松浦さんは
その間もずっと
私の髪を撫でたり

膝に触れたり‥



松浦さん『ね‥‥そろそろ行こっか?』

『‥え?』


松浦さん『後は若いのに任せて‥‥ね?』



いやいや‥‥

ちょっと待って‥‥



『や‥‥えーと、、もうすこし‥‥ねっ!松浦さんも楽しみましょう!』




無理やりテンションを上げて
逃げる。



松浦さんの横に若い女の子がやってきた。



はぁ‥‥

どうやって逃げよう‥‥


なんて言ったら失礼にならない?‥

もうなるようになる?‥






そんな事を考えてたら


誰かに手を引かれる。



『えっ?!




もつれる足を必至に正常に戻す

お構いなしにグイグイ引かれる腕


すれ違う人にぶつからないように
肩に回された大きな手。




耳鳴りがするほどの部屋から

一気に静かな空間に‥‥





バタン‥‥



ヒューーーーーーー‥‥




ここは?
非常階段?




冷たい夜風に吹かれて

思わず自分で自分の肩を寄せた。


さむぃ‥‥




パサっ‥‥


肩に掛けられる重みのあるジャケット




まだ慣れない私の目に

綺麗な金色の髪が映る










男の人『疲れた。』


『‥‥え?』


男の人『って顔してる(笑)』


『えっと‥‥』


目が慣れてきた


男の人『帰る?』


『‥帰っても‥いいですか?』


男の人『ダメ』


『‥‥』


男の人『‥‥ハハッ!ウソウソ(笑)』


『‥‥戻ります。』







もう、諦めて社長の所に‥‥。





中に戻ろうと非常階段のドアに手をかけた



待ってって再度掴まれる腕




男の人『ごめんって!怒った?』


『‥‥』


男の人『ゆりさん?俺、隆二っていいます。』


『さっき‥‥松浦さんに聞きました。
お誕生日おめでとうございます。

それと‥‥

何度も助けてくれて‥‥


隆二『お礼はいいよ。
それより‥‥
もっと話したくて‥‥さ。』



『‥‥私と?』


隆二『うん』



何でかはわからない。


いつもなら
うまくスルーできるのに


この日の私は


まるでなにかの魔法にかかった
ように



腕を引かれるまま

クラブを出て

近くの公園のベンチまで来てしまった。