本日
10話

11話

アップしてます。






岩田『運転手さん?そこの角で止まって下さい。』



そう言って
タクシーから降りると

少しだけ歩いて

ある店の前に止まる


岩田『ここ!』


小さな小料理屋?




岩田さんの行きつけだと言うこの店


料理を頼んでから


飲み物持ってくるね、って

カウンターに行った岩田さん。


岩田『はい、お待たせ。』



『あ‥‥ありがとうございます。』


岩田『俺が作ったカクテル』


『へ?』


しばらく眺めていた私に


岩田『何?変なもん入ってないから(笑)』

なんて言いながら

岩田『もうノンアルコールみたいなもんだって(笑)』


飲んでみて?


って



ずっと見てる‥‥。



『あの‥‥』

岩田『ん?』




『飲みにくいし‥‥食べにくいです(笑)』



岩田『あっ(笑)ごめんごめん(笑)』




笑った顔は
ホントに仔犬みたいで



運ばれてきた小さな小鉢を
すごく上品に食べる



モグモグしながら

ふふって笑って


ねぇねぇっ
ここのコレ絶品なんだよ?


って話す。



彼も広臣と同じように
とても魅力がある。




この人なんで
あたしなんかにかまってるんだろ



聞きたい事は
たくさんあるけど‥‥



あ‥‥

こぼした(笑)








岩田『‥‥あのさ』


『はい?』




岩田『俺も食べにくいわ(笑)』


見すぎ見すぎ(笑)
穴あくわ(笑)



なんて口元を隠して笑う姿と
少しだけ回ったアルコールで



なんだか久しぶりに
リラックスして話せる相手に会ったな‥

って

仲良くなれそうな予感がした。





だけど



仕事帰りの岩田さんからは

やっぱりあの香りがしてて




下を向いて私も箸を進めるんだけど


なぜか頭には広臣が 
浮かんでは消え
浮かんでは消え

を繰り返す。



『岩田さん‥‥私やっぱり家賃とか払います』


岩田『いいって』



『‥‥払います。』


岩田『いらないって‥‥』



『ダメです。』



岩田『じゃあさ?これはどう?』




しばらくして岩田さんは
来月のサロンで開催されるコンテストの
話をしてきた。




岩田『その‥‥モデルをね?
頼みたいんだけど。』


『モデル?』


岩田『そ!週1でレッスンがあるから
コンテストまで毎週夕方店に来て欲しいんだけど。それを家賃の変わりに‥‥』


『‥‥ん-。』



週1サロンに行くって事は

居るよね‥‥広臣。。


岩田『臣さんには話したよ?』


『えっ?』


岩田『モデル頼みたいんだけどって話。』



広臣は‥‥
きっと何も言わない

好きにしたらいいとか
そんな所だろう。



モデルに興味はあるし
実際この前の岩田さんのメイクにも
感動した。





『‥‥岩田さん?』



岩田『ん?』


『お願い‥‥します。』



岩田『えっ?!マジで?』



『私でよかったら‥‥』


岩田『よかったぁ~』


箸を置いて顔を両手で覆うと
肘を机につけたまま

少しだけ目を出して私を見た


岩田『絶対‥‥断られると思ってた‥』


『へ?』


岩田『ヤバイ‥‥優勝する。』


『‥‥』


岩田『俺‥‥頑張るから!』



『ふふっ‥‥はい!私も、頑張りますね。』



岩田『あー!腹減ってきた(笑)』





そんなやり取りで
モデルの話を受けた私。


コンテストで優秀作品に選ばれると

海外勤務になる話から



岩田さんの小さい頃の話

美容師になったきっかけ


岩田さんの恋愛事情まで


その日はいろんな話をした。





コンテストまであと3週間



この決断が

また


私と岩田さん

そして広臣の運命を動かしてしまう。





帰りのタクシーの中


ほどよく酔った岩田さん。


あれ?
私は‥‥全然酔ってない。


『岩田さん?飲みすぎました?』



岩田『全然?いい気分だよ?』


『私‥‥お酒強くなったかもです。』



岩田『‥‥ぶっ(笑)』


『なんですか?』



岩田『あれジュースだし(笑)』



『‥えっ‥そうなんですか?騙しましたね?』


岩田『人聞き悪いな(笑)ジュースでもホロ酔い~って言ってたくせに(笑)』

『言ってません!いい気分っては言いましたけど』



今日初めて食事に行ったとは思えないほど
私達は打ち解けてた。



部屋に付くまでのエレベーターの中




岩田『ね‥‥ここの屋上凄いよ?』


『え?そうなんですか?』

岩田『今度連れてってあげる』


『楽しみにしときます』




ふたりでドアの前に立つ

岩田『じゃ‥‥おやすみ(笑)』

『はい‥‥おやすみなさい(笑)』




こんな感じで

岩田さんとお隣さん同士の生活が始まった。