ひとしきりけんちゃんと話して
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一人で飲んでるがんちゃん



あれ?
こっちは

テーブルに顔をつけて寝てる(笑)


広臣『何?早すぎない?(笑)‥‥飲み過ぎた?』


岩田『いや?3杯ぐらいしかのんでないんすけどね(笑)』


『‥‥ん~‥‥





‥‥



酔った姿



ヤバイ‥‥な。




岩田『臣さん?スマホ‥鳴ってましたよ。


広臣『へ?‥‥あぁ‥‥』




あ‥‥リナだ。

着信にライン‥‥


忘れてた
約束してたんだった‥。


こんなん萎えるわ‥‥。


岩田『リナサン?』


広臣『‥そう。』



あんま‥‥

こいつの前でこんな話したくないんだけど‥‥


岩田『大丈夫、寝てますよ。』


そう言うと
俺に冷や燗を注いで差し出す


広臣『ん、サンキュ。』




岩田『今日‥俺んちに泊めますけど。』



広臣『は?』



岩田『俺の部屋じゃなくて隣の部屋ですよ。心配なら臣さんも泊まります?もちろん俺の部屋にですけど(笑)』



広臣『がんちゃん‥‥』





岩田『ん‥‥なんすか?』





広臣『何企んでんの?





岩田『何も企んでませんよ。』






岩田『俺には奪えない。』




広臣『‥‥』



岩田『そう思ってます?』






広臣『いや‥‥』



岩田『俺もこの感じ久しぶりなんで‥‥
正直自分でもよくわかんないです。』




広臣『なにそれ‥』





岩田『どうにかしてあげたいって思うのは
ダメなんすか?』






広臣『‥‥』



岩田『とりあえず、今日は俺を信用して、預けて下さい。』



広臣『それ‥俺に言う?』


岩田『そうですね。』


広臣『こいつが行くっていったんだろ?』


岩田『‥‥そぉっ‥‥すね‥‥』




広臣『いんじゃない‥‥別に』
















会計を済ませると

先にタクシーをひらうとがんちゃんが店をでた



『ん‥‥

広臣『大丈夫かよ‥‥』


『大丈夫!』


広臣『んな弱ぇのによく飲んだな(笑)』

『‥‥』


広臣『そぅいえば昔からビール一缶でヘロヘロしてたな(笑)』

『‥‥んー。』


おれの足元で膝を抱えてすわり込んでる

その隣で
俺も座り込んでタバコに火をつけた



『ちょうだい?』

広臣『へ?あっ!コラツ』

俺から奪ったタバコを一口吸うと

『ゲホッ‥‥』


広臣『‥‥バカ。返せ。』






『ねぇ‥‥ひろおみ?』



広臣『ん?』


『岩田さんね‥‥いい人そう』


広臣『‥‥うん』



『岩田さんの匂い‥‥広臣と同じなんだぁ‥』


広臣『あ-、
俺があげた香水つけてんの。』




『ふぅーん‥‥そうなんだ。』


ふふふって
酔ったこいつは
笑うけど


俺‥‥


わらえねぇわ‥‥。





タクシーを捕まえたがんちゃんが手を振る


『よっ‥‥』



ふらつく足元

とっさに腕を持ち上げたけど

『‥‥いい。』



そう言ってトボトボ歩き出した。


振り払われた
俺の右手は
行き場をなくした。




先に乗り込んだのはこいつ

俺は後から後部座席に乗った。



がんちゃんは助手席に乗って

時折後ろを気にして振り向く。



岩田『寝てな?‥‥』


『‥‥zzz』



広臣『‥‥もぅ寝てんじゃん(笑)』





岩田『‥‥臣さん?』

広臣『なに?』




岩田『もし、彼女が俺の事信頼してくれたら』


『‥‥』




岩田『臣さん、手‥引いてくれます?』



臣『本気?』


岩田『俺はいつでも本気です。』



1度火がついたら
とことんやる


がんちゃんはそんな男だ。







タクシー『はい、着きましたよ。』



岩田『心配っすか?』


広臣『‥‥‥』