朝の駅の人込みは苦痛でしかない。
惨めな自分と周りと比べてしまうからである。
そんな時は、いつも、頭の中では成し遂げられた理想の自分が存在しえない旧友と会い対話している。
駅に近づくと私は、久しぶり会った旧友に声を掛けられる。
旧友「久しぶり。茶路丸くんパイロットになったんだってね。凄いね仕事は忙しい?」と聞く。
茶路丸「ああ、忙しいよ。久しぶりに休暇をもらってい実家に来たんだ」。
旧友「その時計すごいね。〇〇の時計だよね。いっぱい給与貰ってるだね。羨ましいや。」
茶路丸「そんことないよ。嫁(松尾由美子アナ似の大学事務員の女性)が、今、三人目を出産間近で色々出費があって大変なんだ」
旧友「そうなんだ。それは大変だね。無事生まれといいね。良かったらまた飲みにでも行こうよ」
茶路丸「そうだね。行こう」
そして、別れ彼は郊外の方へ私は都会の方へ消えていく。
このような妄想をして周りの人より一段上に立てたような気分になる、本当はよいところに就職して一流の大学を出たエリートなんだと。自分は違うんだと。
毎日毎日、私の通勤時繰り返される日常、とりとめのない幻想である。
ありもしない幻想に日々執りつかれ、駅から職場への道中、やっと現実の自分と向き合い鬱になる。
現実は、三流の大学を出て三流の職場に通う冴えない自分がいる。
あと一歩勇気があれば、イケてない自分から変われたかもしれない、と思うが何も変わらない。
卑小な幻想の中で私の自尊心が満たされる。