何もせずとも中学2年生となった!
中2は全く学校に登校しなかった。
私はずっと家に引きこもって、外に出ることはほとんど無かった。
そして、家にいる間はゲームばかりしていた。
当時ゲームキューブに夢中になり、一日中コントローラーを握っていた。
義務教育最後の中学3年生。
3年生の担任は熱心先生だった。
先生は私に登校しないかと頻りに進級前の春休み家に交渉しに来た。初めは行きたくない、家で過ごすとダダをこねていたが先生の熱意に負けた。
私は他の生徒に会わないようにするという条件を出した。
それから、手始めに週1回、教室ではない別室に登校することになった。
いわゆる、別室登校が始まったのだ。
別室は職員室横の備品室で、教材や卒業生のアルバムが部屋いっぱいに置かれていて誇りっぽいところだった。その隙を縫うように二つ机が置かれていた。その一つが私のである。もう一方は荷物置き専用に使ってやった。
そこでは、担任の先生を主として持ち回りで暇な先生が課題を持って来てくれそれをこなすだけだった。 課題といっても簡単な漢字の小テストや
暇な時間は家から持ってきた本を読んでいた。
当時はハリーポッターの秘密の部屋か謎のプリンスが出版された時期で購入したのを覚えている。
もちろん、平仮名以外は全くといっていいほど読めなかった。備品室にあった辞典を使い読んだ。
初めて一冊の本を読み終えた、達成感よりももっと本を読みたいと思う気持ちで溢れた。
特に、秘密の部屋で、ハリーの忍びの地図がスネイプ先生に見つかりそうになった時のやり取りする場面が好きだ。
徐々にだが、勉強し無くてはいけないと思うようになり、家で探した小学校の時代の教科書を読み始めた。
家にいるときはほとんどの時間、教科書を読むようになっていた。ただ、好きだった社会と理科のしか勉強していなかった。
しかし、本当にささいなことかも知れない、自分が変わる、大きな一歩だったと思う。
思いたい。
もし、あのまま勉強せず何もしなかったら恐らく家でずっと引きこもってニートになっていたかも知れないし、死んでいたかも知れない。
そう思うとハリーポッターと指環物語の作者には感謝でいっぱいである。
結局は現状を変えないと何も始まらない。変わるのが怖い、相談する相手も誰もいない。
独りということに気づいた。
人生のスタートラインにすら立てていない。