‥続き

バスの死角からボートを滑りこませ ほぼフルキャスト分の距離にステイ

そこは、水面に7、8本の竹と流木が程よく隙間を空けて横たわり、その奥に岩盤質のナローなバンクと小さな流れ込みを持ち、それら全てを畳一畳程のしっかりした枝のオーバハングが、まるで手の平を広げたように上からカバー全体を隠している‥

通常なら接近戦のカバー撃ち‥しかしこのカバーのバスは湖流の関係からカバーの外を向いていて ボートの気配を察知するともう食わなくなってしまうブラックナーバスなのであるあせる

これを‥フルキャスト分の距離から 水面ヒタヒタに浸かるハングの、拳程の穴を狙いジグを撃ち抜く

バックスイングでジグのウェイトをロッドにしっかり溜め そこから左手でグリップを引くのと同時に右手でブランクを押し出す‥

弓のようにしなったロッドが後方のジグを途端に引き戻し、勢い良くカバーへと向かいエネルギーを解き放つキラキラ

水面ギリギリに振り抜かれたロッドの軌道そのままジグは水面スレスレを滑空し カバーの穴で一度水面を蹴り、横たわる流木をかすめ更に岸をめがけ突き抜ける‥

ジグは見事カバー奥、座布団程の小さな岩盤質の岸へ“コツッ♪”と当たり‥枯れ葉や小石を伴い湖へと滑り落ちる

あたかも沢蟹やカエルが足をすべらせて落下したかのように‥


決まった‥( ̄∀ ̄)‥

カバージャンキー、ましてやジグスキッパーならおわかり頂けるだろうか
この、今年イチ番と思われるキャストがイメージ通りに寸分の狂いも無く、ジグの湖への落ち方までが完璧に決まった瞬間の悦キラキラ(自己満汗

試行錯誤し煮詰めた究極のタックルバランスと強靭なリストパワーの上にあるジグのベストウェイトが織りなす神の域のバランス
“釣る”とは又別な“撃つ”という喜びキラキラ

あ~神様 ボクにこんな素敵な趣味を与えて下さり感謝致します‥ザーメン‥ピュッあせる


しかし時に 魔の落とし穴は、こんな時にポッカリと大きな口を開けて待っているものである‥

この神スキップが決まった事で一瞬緊張の糸が切れたのかも知れない 心の中で小さくガッツポーズをし、俺ってスゲェ!的なバカな自己満足と下らない自惚れに浸ったほんの僅かな瞬間 頭の中で“魚釣り最中”という思考が消えてしまっていた‥


続く‥