【幼馴染み三人組】近距離ジョルノ 9 | B→Cabinet

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何気なく過ぎる日々から、趣味の話、創作活動について綴っています(´ω`)

デビトとパーチェ、そしてルカが手伝ってくれたおかげで、書類も早く片付いた。
自室まで送って貰い、フェリチータが三人に向かって、笑顔で礼を述べる。
「今日は本当にありがとう」
「気にすんなって、バンビーナ」
「そうだよ、お嬢」
「デビトの言う通りですよ、お嬢様。私達は、お手伝いをしただけですから」
ルカの言葉に、フェリチータが首を振った。
「ううん。今日は、いろいろなところで助けて貰った」
フェリチータは胸に手を当てて、思い返す。
「デビトは、私が転びそうになった時に庇ってくれたし」
「当然だろォ。バンビーナに怪我をさせる訳には、いかねェからなァ」
「それでも、ありがとう」
「なァに、お安い御用サ」
「パーチェは、街でひったくり犯から守ってくれた」
「あの時は、無我夢中だったから」
パーチェが、照れ臭そうに頭を掻いた。
「ルカは、とっても美味しい紅茶と、素敵な魔法を見せてくれたでしょう?」
「お嬢様の喜ぶ顔が、見たかったからですよ」
そう言って、ルカが目を細めて笑う。

慌ただしく過ぎた一日だったが、いつもよりもずっと三人との距離が近くなった気がする。
心做しか、自分のデコルテにある特別な痣――“恋人たち”のスティグマータ――がほんの少し、熱を帯びている様な。
暖かい光を、抱いている様な感覚だ。

デビト、パーチェ、ルカの三人はお互いに顔を見合わせると、
「今日は、お嬢様の助けになる事が出来て、良かったです」
「これからも困ったコトがあったら、いつでも俺の許に来なァ、バンビーナ」
「お嬢、いつでも頼って良いからね」
三人からの言葉に、はにかみながら、フェリチータは頷く。
「さぁ、お嬢様。もう、お休みになられた方が良いですよ」
「うん」
「では、失礼しますね」
三人がその場を去っていくのを見届け、ゆっくり扉を閉めた。



翌朝、食堂へ向かう途中で、フェリチータは三人の姿を見付け、駆け寄った。
彼等もフェリチータの姿に気付くと、笑顔を向けてくる。
「おはようございます、お嬢様」
「よく眠れたかい?バンビーナ」
「お嬢、おはよう!」
「三人共、おはよう。元に戻って良かった」
フェリチータの言う通り、三人はもう子供の姿では無く、いつもの姿に戻っている。
どうやら、薬の効力が切れた様だ。

「やはり、偶然出来たモノでは、あまり長くは保たない、か」

背後から聞こえてきた声に、フェリチータは思わず、振り返った。


《続く》