休憩時間の陽菜と佐江。

まだ正式な担当に決まる前の話。


「ねえ、宮澤さんはさ由紀のこと可愛いって思う?」

「あー、可愛いですね。笑ったときの顔とかやばいです。」

「可愛いって思うのは構わないけど、好きにはならないほうがいいよ。相手14歳だからね。」

「もちろんです。妹みたいな可愛いです。」


「由紀は中1のときにあったけど、それより前からも何回も入退院繰り返してきたから、我慢を覚えて静かに泣いてるのを見てたんだ。

だから、夜勤のときはたまに覗いてほしい。泣いてることあると思うから」


「わかりました。」

「大人を近くで見てきたから、すぐ感じちゃうコなんだよね。由紀のことは担当変わっても気にしちゃうな。いい子すぎて。」


「あの笑顔見るだけで頑張れます」



「由紀はわかってくれる大人には懐くから、それを信じて宮澤さんなりに頑張ってみて。」

「はい。」


1日完食した日があった。

「嫌いな人参も食べたんだね。偉いね」

って頭を撫でたら、

「えっ?なんで嫌いって知ってるんですか?」

「小嶋さんから聞いた」


「嫌いな食べ物多いって聞いてたから、今日全部完食して偉いなって思って。」

遠目で見てたら、由紀が褒められてすごく嬉しそうで。素直に嬉しいって顔かな。


あとで、由紀に人参食べたんだってって言ったら、「宮澤さんが偉いねって褒めてくれた」って。


宮澤さんなら、絶対由紀をサポートしてくれるって信じてるよ。