私の名前は柏木由紀。
みんなからゆきりんって呼ばれていて、つい数日前秋葉高校に入学した1年生。
いるのは子供の時から姉みたいな存在の2歳上の幼馴染、小嶋陽菜。陽菜ちゃん。
いつも優しくて、助けてくれて美人。
陽菜ちゃんはいつもモテている。
あまり成績が良くないって聞いていた陽菜ちゃんが、進学校受かったって聞いてビックリして、制服もかわいかったし、私もこの高校行こうって決めて、入学成績2番だった。
うちの両親と陽菜ちゃんの両親は家族ぐるみの仲だから、いろんな情報はすぐにバレる。
陽菜ちゃんが彼氏で来たときもすぐに、お母さんから聞いたし。
恋愛相談も陽菜ちゃんにいっぱい相談に乗ってもらっている。
陽菜ちゃんは今、高1から付きあっている大島優さんと付きあっている。
私が中学生の時、家に行くとよく来ていたから顔なじみ。
高校合格したよって陽菜ちゃんに話に行ったときも、ちょうど2人でいたから、
「由紀ちゃん、よろしく」って話をしたんだ。
陽菜ちゃんのことがめちゃくちゃ大好きな優さんだから、大切にしてくれるって思っている。
まだ高校生になって数日、だいたい一緒に学校に行ってるんだけど、優さんが朝練ない日は陽菜ちゃんは2人で行くから、今日は1人で。
途中で石があったのに、気づかず転んでしまい、助けに来てくれた男性がいた。
「大丈夫?立てる?」
同じ高校の制服を着ていた。
「君、血が出てるよ。」
優しい顔立ち、すごいイケメンな顔。
こんなすごい人が同じ学校にいるんだって思ってビックリして。
「秋葉高校の生徒だよね?俺もだから後ろに乗りなよ」
自転車を漕いで後ろに乗せてもらい、学校に着く。
「保健室で消毒しに行こうか」
「大丈夫です。ありがとうございました。」
「何年生?」
「1年です」
「そっか。じゃあね」
その人は行こうとしたから、呼び止める。
「お礼をしたいので、名前教えてください。」
「3年、宮澤冴」
陽菜ちゃんと同級生だ。
保健室に行き、擦りむいた場所を手当してもらう。
「痛そうわね。1年生?」
「はい。」
消毒をして、絆創膏を貼ってくれた先生。
今同じクラスの麻友ちゃんと仲良くしている。
「ゆきりん、おはよ。
足どうしたの?」
「朝からころんだ。そしたら、3年の宮澤先輩が助けてくれて自転車で乗せてくれたんだ。優しいよね。」
「宮澤先輩って宮澤冴先輩のこと?」
「そう」
「めっちゃモテるって有名な?」
そんなにモテるんだ。知らなかった。
後でお礼に行こうよって麻友に言われて、
休み時間陽菜ちゃんの元へ。
「あれ?ゆきりん?どうした?」
私に気づいた陽菜ちゃんが声をかけてきた。
「てか、足怪我したの?」
「うん」
「あっ、麻友ちゃんだっけ?私、ゆきりんの幼馴染なんだ。ゆきりんのことよろしくね」
「小嶋先輩ですよね?大島先輩と付きあっているっていう」
「そうそう。」
「で、どうしたの?」
「朝、道で転んでそしたら助けてくれたんだ。3年の宮澤先輩。お礼をしたくて、何組か陽菜ちゃんわかる?」
「冴は同じクラスだよ。優と仲良し。」
「あっ、いた。冴」
目があった。
「あれ?朝のコだ。大丈夫だった?」
「朝はありがとうございました。」
「ゆきりん、私の幼馴染。家族ぐるみなんだよ。冴、ありがとうね。」
「陽菜の幼馴染だったんだ。よかった。」
呼び捨てなんだって思った。
「お礼を言いたかっただけだから。」
「ゆきりん、今日あいてる?」
「大丈夫。」
「いつものところにいて」
「わかった」
陽菜ちゃんからの伝言ってなんか話があるときなんだよなあ。
気になる。