奈良の吉野にある玉置神社。
まだこの頃は、それほど有名ではなかった。
深い深い山の奥。
細い山道を車でぐるぐる走るとようやく着く。
山の頂上の駐車場に停めた頃、雨が降ってきた。
小降りになるまで車の中で雨宿り。
ラジオのスイッチをつけた。
すると、日本語だけでなく、色んな国の言語が聞こえてきた。
中国語、ハングル語、英語、おそらくロシア語、
ポルトガル(ブラジル)語・・・。
判別できたのはこれだけだったが、一つの周波数に
様々な言語があふれてた。
「高い山だから、こんなに混線するのかな」
と、話していた時、その感覚がきた。
ふうっと体が持ち上がったかのよう。
*
見渡すと真っ青な空に薄い雲。
遥か遠くには、丸い水平線。
吉野の山々の眩しい程の濃い緑。
飛行機か何かに乗って、地上を見下ろしているかのような風景が広がっていた。
頭上には藍の空。
その向こうは、すぐ宇宙。
地球と一体化していくような感覚。
私自身が「地球」であると。
その時、
< 全は一つ > .
と、いう言葉が聞こえた。
*
次の瞬間、車の座席に戻っていた。
夢にしては、確かな現実感。
雨はいつの間にかすっかり上がって、玉置神社を参拝した。
祭神は「国常立尊(くにのとこたちのみこと)」
この神様が見せて下さったものか
ここから・・・地球上で一番高い場所(色んな意味で)から、
全てを見守ってくださっている。
そう思えてきました。
< 全は一つ >
全ては、一つ。
私は全てであり、全ては私。
私は世界であり、世界は私。
すべての人は、一つ。
この星と全てのものは、一つ。
そうか・・・、星には、私の記憶もあるんだ
全てのものの記憶も