うん?
「枯れ木のように死にたい」?
よし 借りるとするか
自室に戻り ラスト頁をめくる
うん? 五十代のおばちゃんか
ふん 仕方無い 目を借すか
ふーん やっぱりなー
背伸びし 無理書きしてる
ふん 君には無理テーマだよ
まだ 十数年早過ぎるよ
亭主の職業は ?
成る程 医者か そうだろうなー
三百頁越えの文庫本
十分程で 返却バッグへポイ
八十真近になれば
どう消える どう昇天するか
いやでも 直面 さけられない
ウオーキング途中
枯れ進む老木に出会えば
オイ どんな気分だい と
話し掛ける
あんなに元気だったイチジクさん
根や幹 天敵虫にやられ
ボロボロに成り果てている
オイ 大丈夫か
えー 大丈夫なはずないだろう
今度 強風きたら倒れ お終いだよ
そうか ・・・ 今迄
美味しい実 沢山ありがとう
オレも ぼつぼつ終りだよ
あっちで会おうな もう
実はいらんし もう
実は食べんし お互い気が楽だよな
同じ二本足と話す事など
もう 殆んどない まだ生きてるが
会う事もない
家の内で 多分 ひっそりと
息しているのだ
介護の車が通る「幸せの館」名 眩しい
デイサービス集荷車が通る
窓から 歩く私を眺めている
目をそらせつつ 私も眺める 多分
同年輩 どんな気持なのだろう
「枯木のように死になさいよ」
おばさん おじさん達にだけは
言われたくない
バカ者 生意気言うな お前達
その時になったら 薬のまず手当てせず
黙って 枯木のように死んでみせろ
天界から見てるから な