そこにお掃除ロボットが一台。
掃除をしながら走っていた。
薄い円盤で、手書きで54号と書いてある。
「ここはテストコースなんだ。
53号は長い毛足のじゅうたんが苦手でね。
それの改良型だよ。」
社長は真っ直ぐ歩く。
お掃除ロボットはセンサーで察知して向きを変えた。
設計室に入ると四十代からお爺さんまで数名の社員がいて、マサキに挨拶をした。
「こんにちは。よく来たね。」
「こんにちは、おじゃまします。」
学校の挨拶のように大きく頭を下げた。
「オジサンばかりでしょ。
ここのオジサンはね、機械を作るプロだよ。
こういうのを作りましょう と皆で考えて、
ここで設計図を書いて、隣りの工場で作って、何回もテストをして、ダメなところを直しているんだ。」
社長
「でもね、オジサンたちは新しいアイデアを出すのが苦手でね。」
お爺さん
「そこで君の出番だよ。
こういうのがあったらいいなっていうのを教えて下さい。
オジサンたちが作るから。」
社長
「えーー。
とりあえず、アイデアが出るロボット。」
マサキ
「たしかに。 」
全員