「やっぱりね、考えたのよ。
掃除機くらい使えるようになってもらわないとね。」
母はお手伝いをさせてこづかいを渡した方が良いと思った。
「うーん、こづかいっていくら?
3DMのソフト買えるくらい?
ラジコン買えるくらいもらえる?
ねー、ねー。」
子供
「ソフト? ラジコン?
あんたね・・・」
母はつないでいた手を振りほどく。
「何でもなーぃ、ウソでーす。」
子供はこづかい自体が無くなると察知した。
しかし、母は息子の目線にしゃがむと
「そんなものでいいの?」
と言った。
「え?買ってくれる の?」
子供は目を輝かせる。
「掃除するの?しないの?」
母
「する、する、する。」
子犬みたいに何度もうなづく。
「そう、ありがとう。
ソフトでも、ラジコンでも、なーんでも買えるわよ。
一生懸命貯めればね。」
母は立ち上がり歩き出した。
「貯めれば?
えーーーっ!」
子供は母を追って尻にパンチをする。
「いたーい、ハハハ。
お掃除よーろしくぅー。」
母