鉄の園 22 | クーカーの 笑説

クーカーの 笑説

コメディ小説を書いてます。

小説ほど難しくなく
コントほど面白くない
クーカーの笑説
1ページ1分くらいです。
サクサクと読んでくださいませ。

《ブィィィ》
          《ブィイイイイ》

「不気味な音だなぁ。」
助手席

「大倉さん、黙って、見つかっちゃう。」
運転手

「見つかったっていいじゃねーか、身内みてぇなもんだっぺ。」
助手席 大倉

「黙れって。
   ・・・あ、すいません。
      ほら、来たぁ。」
運転手

《ブュイーーー》
トラックの運転席側の窓の横を通り過ぎる。

3人は伏せた。

「お化け、行きましたか?」
運転手は外を見られず、耳に指を入れて目をつぶる。

《バン》
肩を叩かれた運転手。
「うはぁー、ごめんなさいごめんなさい。」

トラックは一気に窓が曇る。

「追うぞ!」
市長は車を降りた。
「捕まえましょう。」
大倉は荷台からスコップを取った。

「何で追うんすか!」
運転手は目を開けると誰もいない。
一人は怖いので運転席の窓から二人を探す。

曇りを拭いて、もし顔でもあったら。
昨日の心霊番組を恨む。

《キュル、キュル》
外が見える。
もちろん顔などない。

「ふぅ。     考えすぎか。」




「お前も来い。」
突然市長の顔が出た。


「ギャーー!」
運転手はのびた。