鉄の園 19 | クーカーの 笑説

クーカーの 笑説

コメディ小説を書いてます。

小説ほど難しくなく
コントほど面白くない
クーカーの笑説
1ページ1分くらいです。
サクサクと読んでくださいませ。

その翌週、クリスマスパーティーまであと一週間前となり、市議会に問題が起きた。

市の一部で地面に大きな穴が開いたのだ。

その下は、かつての軍事工場の跡地である。

普段は観光客も来ない土地に、今月だけは鉄道ファンとボランティア、新聞記者まで集まっていた。

消防隊、消防団のサイレンがその場所に集結すると、暇を持て余した若者たちが集まった。

突然開いた大穴に隕石説まで出てしまい、SNSで拡散された。

動画ではゆっくり消防車が地面に飲まれるものまで撮られた。

戦時中から今まで、GHQさえ知られなかった軍事工場が、この町の秘密が世界に知られることになった。

『鉄器の町の下は、悪魔の兵器工場!』
などと新聞に書かれた。

市長は、
市議会で、クリスマスパーティーが町のイメージダウンの引き金となったのでは?
と責められることになった。

つまり、ツチウチクリスマスパーティーは開催が無くなるかもしれないのだ。