鉄の園 15 | クーカーの 笑説

クーカーの 笑説

コメディ小説を書いてます。

小説ほど難しくなく
コントほど面白くない
クーカーの笑説
1ページ1分くらいです。
サクサクと読んでくださいませ。

広報活動の甲斐があって、翌週の土曜日に、
駅舎の大掃除ボランティアが集まった。

当初の予想を遥かに超えた人数に実行委員会も驚いた。

SNSの拡散だ。

地元紙では三人娘の名前だけで写真は後ろ姿。
ラジオでは声のみしか知られていない。

すると、
あのアイアンラボは誰?

声がかわいい。

そして容姿は?
写真は?
と興味と憶測の波が広まった。

そして初めてアイアンラボが表に出るのが、
駅舎の大掃除ボランティア活動の今日である。

市長からの挨拶
「この度は大変多くのボランティア様に起こし頂きありがとうございます。
   特に長い挨拶なんかしませんよ。
早いとこ皆さんのお目当てからのご挨拶に移りましょう。
私からは、怪我にだけ注意してください。
今日は本当にありがとう、以上!」
とマイクをアイアンラボに渡す。
しかし三人娘は割烹着に三角頭巾、そしてマスクをしていた。

「マスクしてるのか。」
「でもかわいい。」
「スタイル良すぎ。」
ボランティアがザワつく。

「みなさーん、おはようございます。
私たち、アイアーーン、ラボですっ。」
ノリ

「本日は大掃除ボランティアにご参加
    ありがとうございまーーす。」
ルナ

「この町の宝、
    ツチウチ駅をピッカピカにぃしましょーう。」
アキ

「イェーーィ」
「オー!」

「これから分担しまーす。
アキチームはホームとロータリーです。」

「はーい。ルナチームは駅舎外壁。」

「私、ノリチームは待合室、信号所をお掃除します。」

「私、市長チームは、駅の」


「俺。ルナチームで」
「アキチームだな。」
「ノリチームでしょ。」


「あのぅ、市長チームにも誰か来て。」
市長