余命 24時間 37 | クーカーの 笑説

クーカーの 笑説

コメディ小説を書いてます。

小説ほど難しくなく
コントほど面白くない
クーカーの笑説
1ページ1分くらいです。
サクサクと読んでくださいませ。

犯人はスマホをダッシュボードに置くとテレビアプリを起動した。

≪こちら市役所前からお伝えします。

   強盗事件は今朝、立て続けに起こりました。≫

ニュース番組を見ている。


荒俣もそれを聞いていた。
(こんなニュース最近多いなぁ。
  昨日も聞いた気がする。)

昨日は起きていない。

≪もう一度犯人の服装をお伝えします。
  グレーのスーツ。
  ビジネスバッグを持っています。
   髪は白髪混じりで‥‥≫


荒俣は思った。

犯人がテレビに夢中なら後から飛び付いて首を締めればみんなが加勢してくれるのではないか。


今がチャンスかもしれない。

荒俣は隙間から通路に顔を出した。


「くそっ、寺の酔っぱらいが通報したんだ。
   あんときにやっちまえばよかった!」
包丁をシートに刺した。



(おーおーおー。
    ヤベーヤベー。
       バックバック。)
すぐに隙間に戻る。