余命 24時間 20 | クーカーの 笑説

クーカーの 笑説

コメディ小説を書いてます。

小説ほど難しくなく
コントほど面白くない
クーカーの笑説
1ページ1分くらいです。
サクサクと読んでくださいませ。

ライフシティ

やっと着いた。
店内は涼しい。

三階 テレビ売り場。

荒俣は店内の地図も見ずにここまで一直線に来れた。

「テレビの安売りか?」
腕組みしてテレビを見ている人がたくさんいる。

その中に入って行くが値札には興味はない。

「あ、市役所から中継してる。」
客が言った。

やはり事件がこの近くであったんだ。

≪こちら、市役所前からお伝えします。
   強盗事件が発生しましたのは、午前4時頃、

  市内の3件の個人商店で立て続けに起こりました。
   犯行の手口はどれも、夜中に電話を掛けて
  お宅の外にある段ボールが燃えている。
  などと寝ている主人を起こし、外に出る所を襲われています。

  先ほど入りました情報では、犯人らしき人物を近くの川で発見したと通報がありましたが誤報と判明しました。
  犯人は凶器の刃物を所持し、現在も逃走しています。

  こちら市役所の職員、地元消防団もパトロールに出発しました。

 市民の皆さんに安らぎが戻るのはいつになるでしょうか?

 ここで、もう一度犯人の特徴をお伝えします。

 服装はグレーのスーツで‥≫


(フムフム、グレーのスーツで

 白髪混じりで

  大柄で‥)


徐々に荒俣に視線が集まる。


「こりゃ間違われるわ。」

≪で、俳優のような顔立ちとの≫

視線が一気に反れた。

「悪かったな。」

店を出る。