余命 24時間 19 | クーカーの 笑説

クーカーの 笑説

コメディ小説を書いてます。

小説ほど難しくなく
コントほど面白くない
クーカーの笑説
1ページ1分くらいです。
サクサクと読んでくださいませ。

「もしもし、今いいすか?」
運転席の警察官が車を降りて電話を掛ける。

「今 職質してんすけど、被害者のおばさんに見てもらえます?

  じゃ、いきますよ、   」
と言って運転席に頭を突っ込み、スマホを荒俣に向ける。
インカメラでテレビ電話してるようだ。
しかもトークアプリ、コミュウの画面。
ハイテクなポリスだ。



荒俣は画面の知らないおばさんと3秒間ご対面。

「どうです?似てます?」
頭を抜きながら通話に戻る。

「誰?
  何べんも言うけど、あごはシャープで目は切れ長、鼻筋が通って良い男なのよ。
   レジの後ろで私を抱きしめて、プーンと良い匂いがしてね、それであれよいうまにレジのお金をつかんで颯爽と出て行ったのよー。」


「じゃあ、
     全然違うってことね、ありがとう。」
通話終了。


「あ、ダンナさん。
  お仕事の邪魔して悪かったね。
   じゃあ、えーと、お気をつけて。」
警察官に敬礼されて見送られた。



「いったいおばさんは被害者なのか?
     颯爽と逃げたイケメン強盗。
   早く逮捕して見せて欲しいぜ。
  あ、あそこにテレビあるな。
  ニュースでも見てみるか。」

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「ここから2キロ!」