モトロイドⅡ〔97〕確保 | クーカーの 笑説

クーカーの 笑説

コメディ小説を書いてます。

小説ほど難しくなく
コントほど面白くない
クーカーの笑説
1ページ1分くらいです。
サクサクと読んでくださいませ。

このまま生首のお父さんとご対面では娘もショックだろう。

とりあえずコンビニのビニール袋しかないのでこれに入れておくしかない。
まだ溶液が滴っているのだ。

RXのリアシートへお父さんの頭を寝かせて置いた。


ローライダーの彼らと美和子は爆発と聞いてかなり距離を走った所で止まっていた。

ラッパーは耳をふさいで通ってきた道の方を見ている。

ギャル
「あの・・お姉さん。
  大丈夫ですか?」
美和子をさする。

美和子
「はっ!  あっ、あなた方は?」

目を開けると、突然知らない連中の車の中にいたのだ。

ラッパー
「あ、えーと、
  そう、オッサンの友達、
    つまり、ブラザーだぜ。」

ギャル
「お姉さんは、あのオッサンとどういう関係?」

美和子
「オッサン?」

オーナー
「しかし、女を殴るとはオッサンも見損なったぜ。 」

美和子
「あ、あたし殴られて・・
     あ!お父さんっ、」
確かに腹に痛みが残っている。
それよりショックな記憶がよみがえった。


ラッパー
「お父さんが、車に?」

ギャル
「マジ。」

美和子
「私、助けられたのね。」

オーナー
「そう、オッサンは遠くに逃げるように言ったんだ。
  車が爆発するって!」

ラッパー
「しねーし。」
トレーラー辺りを眺める。

美和子
「爆発?
  そう、隼人は?」



その頃、隼人は

「このゴツいSUVも持って帰るんだろ?
   やつらのシステムを解析すりゃ、日下部のアジトが判るかもな。」

雷輝
『これを基地に持って帰れば、うちらのアジトがバレてしまう。
 どこか別の場所で解体するだろう。

 それより隼人、萬田を確保してくれ。』

隼人
「OK。」
RXのダッシュボードから結束バンドを取り出し、萬田に近寄り後ろ手に縛る。

ハンカチで耳の血を拭いてやる。

萬田
「あいつと全国統一をするはずだった。
  お前らの邪魔さえなければ。」

隼人
「その後で捕まえたら警視総監賞ものだったのに。
  今はただの萬田組の親分か。」

萬田
「けっ、ほざけ。」