モトロイド Ⅱ〔85〕真剣です。 | クーカーの 笑説

クーカーの 笑説

コメディ小説を書いてます。

小説ほど難しくなく
コントほど面白くない
クーカーの笑説
1ページ1分くらいです。
サクサクと読んでくださいませ。

萬田
「どうした?
     びびっちまったのかい?」

隼人
「ちょっとたんま。
  プロテクターだけ着けさせてくれよ。
  これと、これだけ。」

萬田
「は? 何だそれ。
    こっちは真剣だぞ。
   すね当て に ひじ当て なんかなんの防御にもならん。」

隼人
「あぁこっちも真剣だよ。
    あとこれもいい?」
  伸縮する特殊警棒をRXから出す。

萬田
「好きにしろ。
   棒を振り回してる間に腕ごと落としてやる。」

美和子
「やめて。
   さっき見たの。
   空に投げた盃を真っ二つにしたわ。
  相当の達人だわ。」

隼人
「そうなの!
    見てなかった。」
  (その頃、目隠しされてたから。)

萬田
「では、こちらから行くぞ。
     ゥオリャーーーッ!」

隼人
「おっと、」
さっと避ける。

萬田
「とぉりゃ、セイッ、」
《シュン、シュ》

隼人
「よっこら、せっ」
身体をひねってかわす。

萬田
「逃げてばっかりだな。セイッ」

隼人
「準備運動は大事だから、なっ。」


萬田
「なめやがって。ハァ」

隼人
「終わりか?」

萬田
「うるせぇ。ヤァッ!」

隼人
「そろそろ行くか。」
《シュチ》
特殊警棒を伸ばす。

萬田
「そんな鉄パイプなんぞ、こうだっ!」
《シュッ》

《ガチィ》
警棒で受け止める。

隼人
「あの車と同じ素材なんで無理だと思うよ。」
強化コーティングしてある。

萬田
「ふん。若造が、」

唾ぜり合いだ。
萬田が刀の嶺を押してくる。

隼人は刀の刃が自分の顔にじわりじわり近づくのを見ている。

眉間にシワがより、寄り目になってきた。


美和子
「もう、やめてっ。」

萬田
「これまでだ、死ねいっ。」

更に力を込めて両手で刃を押す。