モトロイドⅡ〔81〕ハエたたき | クーカーの 笑説

クーカーの 笑説

コメディ小説を書いてます。

小説ほど難しくなく
コントほど面白くない
クーカーの笑説
1ページ1分くらいです。
サクサクと読んでくださいませ。

隼人
「ずいぶんとおとなしく走ってるな。」

雷輝
『スピードじゃかなわないから何かしてくるのは確かだ。』


夜中のハイウェイ。

乗用車より大型トラックが多く、それをすり抜けて走る二台。

右へ、左へ車線を変えるSUVに付いていくRX。

山間部に差し掛かり、谷を越える橋が増えてきた。

この辺りは車線が少ないままだ。

三車線の両脇に大型トラック。
その間を走り抜ける時だった、

SUVは、RXとの距離を計算して両側のトラックのフロントタイヤを機銃で撃つ。

隼人
「ブレーキだ!」

トラックのタイヤはバースト。

RXにタイヤ片が飛んできた。
《ボゥボゴ》

タイヤ片は後ろに飛んで行った。

雷輝
『後続車に教えよう。』
発煙弾投下。

すぐに煙が上がり月に白く照らされる。
(本来は煙幕として使用する。)

トラックのキャブは両車とも内側に傾いた。

フロントホイールが接地して火花が散る。

二台のトラックが内側に寄って進路を塞ぐ。

ハの字に寄ってくるトラック。

隼人
「挟まれるぞ。ブレーキを!」

雷輝
『それがヤツの狙いだ。

 ここは、あえて、』

隼人
「加速ーー?」

RXの両側にトラックのフロントホイールが迫る。

隼人
「ヤバい、これじゃサンドイッチのハムだ!」

《グッシュン》

RXはギリギリ抜けた。
後ろではトラック同士が衝突!

反動で1台が横転。
荷台の荷物が車道を塞いだ。

隼人
「ブレーキで止まっていたら置いて行かれてた。」