スーツ87 | クーカーの 笑説

クーカーの 笑説

コメディ小説を書いてます。

小説ほど難しくなく
コントほど面白くない
クーカーの笑説
1ページ1分くらいです。
サクサクと読んでくださいませ。

「ハァハァハァ。」
荷室からセブンを見下ろすニセセブン。

その下でクローン兵士にもみくちゃにされるセブン。

「やめろ!やめろ!

  俺は

No.10だーーー。」
それは、セブンの身体にニセセブンの脳みそを入れ替えられたものだった。

だれも聞くものはいない。


荷室のニセセブンこそ、
脳みそを入れ替えたセブンだった。

「クローン兵士たち、
お前たちはこれから自由だ!

この組織は壊滅した。

今生きているクローンたちは自分の人生を生きてくれ。

そして、こんな馬鹿げた工場を潰してくれ。

俺は

俺は何度も身体を替えて生きてきた。

それは便利ではあった。

それでも犠牲にした魂が

俺を苦しめた。

ブレイナーは皆、最悪の目覚めで1日が始める。


やっぱりよう、

やっぱり、魂ってのはよう。

頭の中じゃない、ハートにあるようだ。


俺はこの基地を爆破しようと飛んできた。

でも、お前ら見たら

できねーよ。

お前ら、兄弟だもの!」
ハッチから叫ぶセブン

「兄弟?」

「俺たちは兄弟か。」

「そうだな。こいつ(ニセセブン)も兄弟だな。」

「俺たちは自由だ!」

「戦争に行かなくても良くなった。」

「俺たちは死ぬために生まれたなんて、やっぱりおかしいぜ。」