スーツ83 | クーカーの 笑説

クーカーの 笑説

コメディ小説を書いてます。

小説ほど難しくなく
コントほど面白くない
クーカーの笑説
1ページ1分くらいです。
サクサクと読んでくださいませ。

セブンは下のクローン兵士が一斉にこちらを見たのに気付いた。

操縦席の側面のハッチ(ドア)
から縄ばしごを投げる。

輸送機をイノシンの檻の方へゆっくり進め、ナインを釣り上げるようだ。

輸送機から垂れ下がる縄ばしごが地面スレスレに進む。

ナインはそれをキャッチし昇る。



しかし、クローン兵士もこれに飛び付いた。

ナインは急いでかけ昇る。

クローン兵士は10人ほど昇ってきた。

「降りろ。コノ。コノ。」
先頭のクローン兵士の頭や手を踏みつけるナイン

下のクローン兵士が縄ばしごに群がり、ナインを引き戻そうとしている。

このままでは縄ばしごが切れる。

まるで蜘蛛の糸のカンダタだ。

「昇れっ、早く。」
セブンは開いたままのハッチに叫ぶ。

ナインは急いで縄ばしごを昇りきり、ハッチを閉める。

「ハァハァハァ。あの塔に。」
ナインが工場の塔を指す。

「わかった。」
操縦かんを操り輸送機の刺さったままの塔に縄ばしごを寄せる。

クローン兵士は塔に叩きつけられ落ちていく。


「ハッハッハッ」
ナインはハッチを開けてクローン兵士を見下ろす。


セブンは少しけげんな顔をした。