95 バスダイバクハツ | クーカーの 笑説

クーカーの 笑説

コメディ小説を書いてます。

小説ほど難しくなく
コントほど面白くない
クーカーの笑説
1ページ1分くらいです。
サクサクと読んでくださいませ。

ピッカーが何かを叫んで、バスから下がっていく。

「あはは、
日本人、狂ってる
だってさ。」
笑う原島

おいおい、本当になにしてんだよ!

ピッカーが逃げて、俺達が爆死したら意味ないぞ。

高井はバスに乗り込んで運転手に首輪を巻き付けた。

そして、バスの乗降口から手招きする。
「いいぞ。急げ。」

「皆、早く乗れ。」原島

爆弾バスに乗れ?

何か作戦があるのだろう、仕方なく全員乗り込む。

ピッカーは手が出せない。

シャンデリア付きの豪華な観光バスだが、行き先が天国で無いことを祈る。

最後に原島さんがカプセルを抱いて乗り込みドアを閉めると親指を立てた。

高井さんは運転手の横に立ち、中国語で命令すると、運転手はギアをチェンジした。


バスが走り出す。


原島さんは中央付近の窓を開けて、身を乗り出す。

カプセルを結んでいたワイヤーを外して、バスの側面に垂らし、Uの字を造ると爆弾に引っ掛けて引っ張る。

呆然としているピッカーの前に爆弾が剥がれ落ちた。

「ギャアー」
悲鳴は万国共通か。

ピッカーはバラバラに散って逃げた。

原島さんは窓から手を振って笑う。






≪ボゥフッ≫
バスの遥か後ろで爆発が起きた。