93 首輪の力 | クーカーの 笑説

クーカーの 笑説

コメディ小説を書いてます。

小説ほど難しくなく
コントほど面白くない
クーカーの笑説
1ページ1分くらいです。
サクサクと読んでくださいませ。

恐る恐る目を開けた。

数秒間で変わったところがある。

何かが違うのだ。

しかし、目の前のピッカーはリモコンを掲げたままで、その親指はボタンに置かれていた。


ピッカーは左手を自分の首に這わせる。
「ぐっ。ヤメロ。コノヤロウー。」

変わったところがわかった。
ピッカーの首に首輪がはまっている。

その後ろから
フエさんの父親が顔を出す。

父親は首輪を巻かなかった。
持っていた首輪をピッカーに装着したのだ。

しかし、なぜ。

「フゥェイ! нм#%!」
父親はフエさんに叫んだ。
逃げろ と言ったのかもしれない。

フエさんが首輪で苦しまないために、ピッカーに首輪をかけたのだ。

ピッカーは、握っていたリモコンを投げた。

他のピッカーがリモコンを構えたが、首輪のピッカーは止めてくれと頼む。

娘の為に、エイジアを裏切った父親。

ピッカーは父親を囲んで、暴行を加える。

それは、手加減などなかった。

日本人は奴隷として使うが、反逆者は死んでも価値はないということか。

もちろんフエさんは逃げられなかった。
ただ泣き叫ぶだけだ。



暴行に見かねた原島がアクションを起こした。