86 敵 | クーカーの 笑説

クーカーの 笑説

コメディ小説を書いてます。

小説ほど難しくなく
コントほど面白くない
クーカーの笑説
1ページ1分くらいです。
サクサクと読んでくださいませ。

「ねぇ、まさかっ、外せないの?」ヨーコ

「くっ…」
返事もせず首輪を探る父

「中国人め、おまえらグルなんだろ?」
フエさんの後ろから声がした。

「橋野? おまえか…」原島

「何故だ。
何故、中国人なんか連れこんだ。
ここがバレたら俺達は
隠れる場所を失う!」橋野

「この人は、娘さんを探して日本に来たんだ。」
と言ってみたが、防空壕の中は皆、橋野さんの意見に賛同している。

「あんたも怪しい。
敵の補給所にいたんだ、スパイかもしれない。」橋野

「落ち着け、橋野。」高井

「なぜ落ち着いていられる。
敵の偵察機を見たろ。
リーダー。
俺達を、俺達を奴隷にするのはあんたの責任だ。」橋野

「ЧШаЮЭ」
父は頭を擦り付けて謝る
娘を助けてくれ
と言ってるのは伝わる。

「父、ブーツの機械は知らなかった。
私は出て行く。
あなた達のこと話さない。
と言ってます。」フエ

「信じられないね。
ここで処刑すべきだ。
だろ?
リーダー!」橋野

「君、何か手を考えようじゃないか。」

「これだから日本人はナメられるんだ。
基地の空爆で自衛隊員が何人も死んでいるんだよ。
こいつらは敵だ!」橋野

「おい、やめろ橋野っ!」高井

橋野はリモコンを掲げた。

「娘を助けたければ、ここを出て自害しろ。」父に言う橋野

父に訳すフエ

「フゥェイ…
フゥェイ

∪#%ё∧Ю∧」
静かにフエさんに語り
父は出口に立った。