85 緑 | クーカーの 笑説

クーカーの 笑説

コメディ小説を書いてます。

小説ほど難しくなく
コントほど面白くない
クーカーの笑説
1ページ1分くらいです。
サクサクと読んでくださいませ。

真っ暗な防空壕の中、

男の荒い息と、苦しむ女性の声。

女性は少ない。

「フエさんっ!何があったのっ‼」

ヨーコさんの声だ、フエさんの返事がない。

大変だ!

暗闇に馴染んだ目に強烈な光が入ってきた。

緑の光

その上に
フエさんの顔


「首輪!」
フエさんの首にはまった首輪の光だ。

のどの辺りから出た光がフエさんの正面を照らす。

「フゥェイ!あぁああ!」
父親が飛びついた。

無表情で呆然とする、フエさん

父親は首輪を外そうとして接合部を手探りで調べる。

「フエさん!」
ヨーコ

「誰だ!誰がやった‼」
大声の高井

ヨーコも首輪を持つ

「#%&££!」父は中国語で怒鳴る。

「ありがとう、ヨーコさん。
父が
無理矢理外すと爆発する、
と言ってる。

フエが、訳す。

「ごめんなさい!」
ヨーコは手を背中に引っ込めた。

「ダイジョブね、父、外せるから。」
フエ

「あぁ、フゥェイ…あぁ」
父は外せない。
外しかたを知らされていない。