「このロケット、もうフランスには何度も行ってるんですよ。」
機体を拭く高井
「え!素晴らしい。」
そのペットボトルロケットの改造版にしか見えない機体が、フランスに。
高井さんに手渡され、じっくり眺める。
二枚の主翼に
垂直尾翼がソーラーパネルだ。
操縦は電力だろうが、推力のロケット燃料はどうするんだ?
この機体に固形燃料は積めない。
中は基盤とサーボでいっぱいだ。
「ハイブリッドですよ。
水素エンジンとモーターです。」高井
燃料を探していたのがばれてた。
「水素エンジン!?」
「水素は水を電気分解してます。
水は雲の中で補給できますから。」
「君たちは素晴らしいね。
これは売り出せるじゃないか。」
「まだ実験中ですよ。
フランスとカナダの友達と共同開発です。
密輸に使われる恐れがあるので公表はしません。」
高井
「まだ世間に知られていないのは好都合だね。高井博士。」
「え。えぇ。」
照れる高井。
すイエんサー世代かな。