50 市営グラウンド | クーカーの 笑説

クーカーの 笑説

コメディ小説を書いてます。

小説ほど難しくなく
コントほど面白くない
クーカーの笑説
1ページ1分くらいです。
サクサクと読んでくださいませ。

あんまり他人に関心がないのか。

しかし、雨に打たれた小麦粉マンは悲惨だ、
いまやグルテンマンだ。

一般人は首輪をして捕虜になったが、今、グルテンマンに見つかったら…

俺は殺されるだろう。

なぜか、このご一行を抜けるほうが不自然に思えて、市営グラウンド入り口まで来てしまった。

見慣れた駐車場に戦車の列。

観光バスからは兵士が降りてくる。

黒塗りの捕虜のバスは…ない。
別の場所に集められたか。

グラウンドに入る。
サッカー場になっていて、階段状の観客席が囲んでいる。

鮮やかな芝生の上に緑や青のテントが並ぶ。
飛ばされないためだが直接芝生に杭を打ち込まれている。

テントから湯気があがっている。

炊き出しだ。

観客席は兵士が埋めつくしている。

この賑わい、まるでB級グルメ大会のようだ。

ビルの登り降りで死ぬほど腹が減っている。

しかし飯を食いに来たんじゃない。



でも、ここで餓死もおかしいな。

匂いが

うまそうな匂いが。


防毒マスク持ってきたかった。