36 挟み撃ち | クーカーの 笑説

クーカーの 笑説

コメディ小説を書いてます。

小説ほど難しくなく
コントほど面白くない
クーカーの笑説
1ページ1分くらいです。
サクサクと読んでくださいませ。

路地は曲がりくねった一本道だ。

彼女の背中はまだ見えない。

この暗さにも目が慣れてきた。
だが、慎重に進む。

「キャア!!」
悲鳴が聞こえた。

近い。

嫌な憶測が浮かんだ。

今、挟み撃ちをされたら逃げ場が無いのだ。

ヒュッと身体が冷たくなる。

とにかく彼女を…

走らずに、大股で早足で駆けつけた。

彼女だ。
敵は…いない。

「どうした?」
悲鳴の原因を訪ねた。


「あれが道をふさいでいるの。」
指の先に目を向ける。

「何だ!?
犬か。デカイな。」

犬だ。レトリバーか?
何か漁って食っている。

首輪にリードが見える。

散歩中に飼い主がさらわれたようだ。

犬が首を上げてこっちを見た。


暗闇のレトリバー
ライオンくらいの迫力がある。

「どうにかしてよ」

「どうにかって言われても、」
ヨダレが光ってるよ。怖っ

…挟まれた。