22 情報 | クーカーの 笑説

クーカーの 笑説

コメディ小説を書いてます。

小説ほど難しくなく
コントほど面白くない
クーカーの笑説
1ページ1分くらいです。
サクサクと読んでくださいませ。

いったい何が起きたのだろうか。

防毒マスクのゴーグルのガラス越しに見る世界。

数分間で変わってしまった。

ショウウィンドゥには赤いスプレーで大きな×印が書かれ、店の入り口は外から封鎖されてしまった。

これは困ることだが、その逆でもある。
もう、あいつらは入って来ないだろうか?

とにかく情報を得よう。

テレビは点かない。
となればスマホだ。

暗い店内に明るく光る画面。
本能的に身体で覆って隠す。

ここ何年かぶりに見た文字があった。

「私のも、その文字出てる。
まき…そと。まきがい?」
紫と紺の混ざったストレートヘアがLED満載の電飾デコレートのスマホに浮かび上がっている。

巻き外じゃない。
圏外だ、初めて見たのか。

無理もない、9G SVLTEのハイブリッド通信網に圏外なんてありえなかった。

パチンコ台のような彼女の電飾カバーのスマホを隠すようにお願いした。

私はここですよー。
と言わんばかりじゃないか。


電力も情報もない。


これはテロなのか。

そういえば、新興宗教が勢力拡大していたニュースを見たな。

かなり危険で、過激な団体だという。

昔もそんな事件があった。

今回はサリンではないが、似たようなものだ。