10 雨宿る会計を済ましたが、この雨では出ていく気にならない。天丼の彼も二名さん達もそうだ。おばさんは「夕立だから、止むまでゆっくりしていきな。」と言ってくれた。昼の夕立。確かに辺りは暗く、夕方のような錯覚になる。ドリンクの冷蔵ケースからコーヒーを抜いた。保冷剤近くのやつをゲットしたが、紙ボトルはすぐにぬるくなる。とくに会話もなく、テレビも付かず、また無音の食堂になる。救急車のサイレンが聞こえてきた。もう事故から15分だ。しかし、この洗車機の中のような雨を運転してきただけでも凄い。