『目標に接近する』
ハグワンはジェット機の背後につける。
傾きながらだが安定はしていた。
『右のフラップとヨーでバランスをとっているのか。』
『さらに接近する』
『モニターは黒煙で尾翼しか見えない』
『上につける。』
モニターから黒煙が消えた。
ワイパーがカメラを拭く。
『よーし。いいぞ。そのまま。』
『海面が近い。
ハグ急げ』
『アームが出せない!』
《ヘッドアップ。》
《ヘッドアップ。》
警告アナウンス
『早くつかまえろっ。
高度が低い』
『アームハッチが凍りついてんだよ!っぐ。』
『落ち着け。
叩き割ればいいんだ。』
『急げ、目標が着水する。』
『くそっ。おりゃあ!』
アームがハッチを押し開ける。
『ファーストポジション、間に合えっ。』
ジェット機の首の辺りにアームを伸ばし、挟んだ。
『よしロックした!』
『ナイス』
『喜んでられん。一緒にダイブだ!』
『…マジか』