未来少年コフィ 46 | クーカーの 笑説

クーカーの 笑説

コメディ小説を書いてます。

小説ほど難しくなく
コントほど面白くない
クーカーの笑説
1ページ1分くらいです。
サクサクと読んでくださいませ。

やはり、直志さんは博士で間違いない。

退院した日から数日でキュビアの試作機を作りあげたのだから。

実際に今、キュビアたちがパイプを繋げている。

一生懸命に働いているキュビアにイジワルで砂をかけてみたり、ホースで水をかけたりする直志さん

しかしキュビアは止まりもしなかった。

10メートルもパイプを繋げたところで親方キュビアに停止信号を送る。

キュビアは順次、作業を止めた。


近づいてパイプを見せてもらう。

このパイプ、つまり水道管にもこだわりがあった。

この資材置き場に転がっている土管のような太いパイプをキュビアが作りあげたが、近づいて驚いた。

1本のパイプではなく、
9本の細いパイプを円形に繋げてあった。

断面は、9個の円と、中の空洞の円である。

この空洞をキュビアと材料の細いパイプが通ってくる。

「これもやはり…。」
今回はわかった。

そのうちのどれかが漏れても大丈夫ということだ。

それに気温差で伸びるパイプの誤差を小さくするためもあるそうだ。

何よりキュビアは小さく、力が無いので、細いパイプしか支えられないらしい。

モンスターマシーン組は、材料を運んでマシーンにセットし、それを繋げていく。

パイプが破損したらそこだけを切り離してやり直しになる。


「次の会議で決まるんだ。
図体がデカいだけのマシーンには負けませんよ。
でしょ?博士」
運転手


「えぇ、そのつもりです。」
直志

「あんたね、皆さんも期待しているのよ。

どうなの?
楽勝なんでしょ?」
おばさんが直志の背中を叩く。


「もちろんさ。
楽勝だよ。
GPSロケットでも打ち上げているうちに、キュビアたちは完成させてしまうさ。」

直志さんが笑った。

俺たちも笑った。