ママが車の説明を聞いてる間、ヒマだった。
車の雑誌を取った。
古い雑誌だ。
パパの車の写真が乗っていた。
あの時のイベントじゃないか。!
ああ、このお姉さんだ。
「パパの車、クールだね」
って言ってた。
クール?
そんなに涼しくなかった。
水着なんか着て、暑がりなお姉さんだった。
パパの写真だ。
ママに見せたら怒りそうだ。
「え?これボクじゃない?」
頭の上からお兄さんの声がした。
「え。えぇ。」
お兄さん 隠してんのに。
「あの車って。これ?」
お兄さんが外の車と見比べた。
「ちょっと貸してね。
小林さん。見てください。」
お兄さんは、おじさんに雑誌を持って行ってしまった。
「んあ。」
おじさんは、メガネの上から雑誌を見た。
「コンテスト優勝車ですよ。あの車!」
お兄さん
「ほぅ。どれどれ。」
おじさんは写真を見た。
「私には何がいいのかさっぱりで。」
ママは紅茶をもらった。
「この賞。マジすごいッスよ」
お兄さんが興奮してる。
あんた買いなよ。