いじめじめじめ シュート | クーカーの 笑説

クーカーの 笑説

コメディ小説を書いてます。

小説ほど難しくなく
コントほど面白くない
クーカーの笑説
1ページ1分くらいです。
サクサクと読んでくださいませ。

「きりー、れー、ちゃくせぇ」
だらだらした号令に
ワンテンポ遅れて、立つ、礼をする、座る。
それもコブラの曲芸のような動きで、バラバラだった。

教師に威厳はない。
現に注意もされない。

間が持たないのか、担任の大西は出席簿を開いた。
そして何度も右手の掌で折り目をなぞる。


いない人は手を挙げて
という、しょっぱなに放ったギャグが懐かしい。

「相葉ぁ赤谷…」
間隔がない

「ゥイ」「はぃ」「はぁい」

大西は○付けに集中
誰かが代理返事しても気づかないじゃないの。

このチャンスにハートマークのシールを剥がす。

丸文字のスカスカの文面は

伝えたいことがあるので、今日の4時にひょうたん島に来て下さい。

この時点ではラブレターではない。

ニヤリと笑ってしまう。



担任が何か行事の連絡をしてた。

どうせプリントを配るのに。

解散となった。

アズサたちがこちらを見る。

私はすまして、呼び出しの封書を学ランのすそに隠す

すそを持って歩く。


今だ。

モテ男の机にピッと投げこんだ。

私はスパイとしては優秀だ。