偉王汰は手足を鎖で巻かれ、
首には鎖に10メートルのロープをつながれた。
「ゥオー」
壁の穴から暗闇に飛び出してしまった。
テーブルクロス越しのこもった叫びが響いた。
《シュルシュルシュル》
まとめていたロープが伸びる
《ビーン》
フックから穴にピンと張ったロープ。
「どれどれ」
「もがけ。苦しめ」
忍者兵が穴に歩き出した。
《ヒィーン》
「何!」
「ヤバい!」
リモコンミサイルが飛び込んできた。
忍者兵の隙間をかすめ、出口ドアに着弾。
《ボガァァアアン》
12階が外側に膨らむほどの衝撃だった。
忍者兵は生きていないだろう。
壁の外
「うっっぐ…………」
偉王汰は首のロープでぶら下がっていた。
「…ぎ……い…」
動きか無くなっていく。